EXP.Jとは(Expansion Joint)の頭文字の略称。(エキスパンションジョイントと読む)
エキスパンションジョイントは、主に大型の建築物に見られる耐震や建物の老朽化に伴う対策構造として設けられたクリアランス(隙間スペース)に設置する接合材の事を指す。
建築物を構成する鉄骨や鉄筋、コンクリートは外気の温度差によっても僅かながら膨張と収縮、いわゆる伸び縮みが日々生じている。
また地震などの天災時なども揺れによって建築物の壁面や床面にヒビが入る恐れがある為、一定範囲間隔でクリアランスを設け衝撃の力を逃がす構造を取る必要がある。
以前は施工業者が板金工を使いこのクリアランス部分のサイズに見合うエクスパンションジョイントカバーを設置し接合部を仕上げていたが、1980年以降は規格化され各種建築資材メーカーがクリアランスと可動量に応じたエクスパンションジョイントカバーを制作し販売している。
尚、主な材質はアルミやステンレス製品が主流である。
エキスパンションジョイントを使用するクリアランス部分は建築物の構造や規模、また増築などの用途によって幅が異なる。
また外見上目に見える部分でもある為、性能はもちろん自然な仕上げとなるデザインの協調性を持つ部品を選択する事も重要である。
エキスパンションジョイントの設置に関しては法律的な防火性能規定はないものの、建築物の接合部に設置される建築資材でもあるため、耐火性能を保持する製品の開発が各メーカー独自の基準で勧められている。